ダイオードによる単相半波整流回路

このページでは、AC/DC変換の最も基本的な回路である、単相半波整流回路を扱います。この回路を通じて、AC/DC変換器の考え方を理解していきたいと思います。

AC/DC変換器の必要性

身近な電源であるコンセントは交流電源を利用している一方、スマートフォンやラップトップのような多くの機器は直流電源を必要としています。そこで、身近な機器ではACアダプタが利用されます。図1のような構成になります。ACアダプタではコンセントの交流電源を負荷に適した直流電源に変換します。ACアダプタはコネクタの形を変える機器ではないんですね。

図1 ACアダプタの機能
交流波形を直流波形に変換する役割を持つ

この例は身近な家電でしたが、世の中の化学プラントや鉄鋼プラントにおいても、同様の仕組みが必要です。電力系統の三相交流電源を、化学反応やアーク放電に必要な直流電源に変換します。こういった機器は整流器と呼ばれたりします。いずれにせよ、交流⇒直流に変換する技術が必要とされています。

ダイオードによる単相半波整流回路

交流直流変換の実現手法は様々なものがありますが、基本的な考え方を理解するために単相半波整流回路を扱います。単相半波整流回路ではダイオードの整流特性を利用します。

その回路を図2に示します。交流電源をダイオードを介して負荷に接続します。

図2 単相半波整流回路

その結果どうなるかというと交流電源のプラスのみ出力するようになります。波形としては、図3のとおりになります。

図3 単相半波整流回路の入出力波形

これで、交流波形から直流波形らしきものを作ることができましたが、あまりきれいな波形ではありません。そこで、工夫をしていきます。

電圧平滑用出力コンデンサ

電源電圧が低下した場合に出力電圧が低下するのが問題なので、電圧を溜め込む素子を追加します。すなわち、キャパシタを追加します。キャパシタを追加した回路を図4に示します。

図4 単相半波整流回路にコンデンサを追加した回路

 キャパシタを追加した結果、出力波形の電圧低下が抑制され、図5のような波形になります。このようにすることで、出力電圧波形は改善され直流に近づきます。

図5 コンデンサを追加した場合の入出力波形

単相半波整流回路の問題点

以上から、ダイオードとコンデンサで簡単に交流波形を直流波形に変換することができました。しかしながら、この単相半波回路には問題点があります。

1:波形が汚い
2:平滑化コンデンサに大電流が流れ込む

この問題を改善するために、全波整流回路が用いられます。

まとめ

このページでは、単相半波整流回路について紹介しました。ポイントは以下のとおりです。

  • 世の中の電源として、交流と直流があり、その変換技術が必要とされています。
  • 様々な変換方法がある中、もっとも単純な回路として単相半波整流回路があります。
  • 単相半波整流回路はダイオードと出力平滑化キャパシタから構成されます。
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